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今の「かかりつけ薬剤師制度」に怒りが湧く

アメブロに書いた記事です。

今の「かかりつけ薬剤師」という制度に怒りが湧く。 | 本来の自分で生きる!アラフォー主婦のブログ

 

かかりつけ薬剤師制度をご存知でしょうか。

2016年の法改正から導入された制度です。
導入された当初から、なんだかなぁ、という感じの制度でしたが、2018年の法改正でも
根本が変わらず、私は怒りが湧いています。


かかりつけ薬剤師とは、同じ薬剤師が患者さんの薬を一元管理して、残薬の調整や処方薬の減薬の検討など、患者さんの服薬状況の向上と状態の改善による医療費の削減を目的とした制度です。
医療機関との連携や、24時間対応なども求められます。

患者さんに趣旨を説明して同意を得て、かかりつけ薬剤師を選んで「この人を私のかかりつけ薬剤師とします」という内容の決まった書式の用紙に署名をすると、かかりつけ薬剤師指導料といって1回70点(1点10円で計算するので700円)の“薬剤師の指名料”にあたる手間賃がかかります。


これがどれだけ医療費の削減につながるのか。
患者さんの残薬の整理や、処方薬の減薬など、患者さんのメリットにどのくらい繋がっているのか。

制度が始まって2年と少し。
そろそろ結果からフィードバックすべき時なのかな、と思っていたら…

案の定、医療費の削減の2.7倍のコストがかかっているという記事を見ました。

 

私は調剤薬局で働いているのですが、普段の業務で感じることは、かかりつけ薬剤師制度がはっきり言って正しく機能していない。
他の薬局の薬剤師で「かかりつけ薬剤師〇〇」って書いてあるお薬手帳を、よく見ます。


ってことは、「かかりつけ薬剤師」に納得してサインしたはずの患者さんが、別の医療機関にかかってもかかりつけ薬剤師の薬局に行かず、かかった医療機関の門前の薬局に行っている。
もちろん、同意書にサインした時に、「他の医療機関にかかった時うちの薬局で調剤できるから、ぜひうちに処方箋持ってきて私がお薬を一元管理します」って説明はしてると思います。

でもさ、説明して、それで終わりなの?
処方箋持って来てもらう努力、もしくは地理的にこの人はうちの薬局で管理した方がこの人のメリットにつながる、もしくは遠くても自分をかかりつけ薬剤師に選んでもらったらこの人のメリットつながるって、真剣に考えてるの?

他の薬局に処方箋持って行ってるのに、お薬手帳見ればわかるのに、署名してもらったからって、指導料の70点算定するの?

70点(700円)の1割負担なら70円、2割なら140円、3割なら210円。このくらいの負担金なら、署名してもらって指導料算定しても良いよねとか思ってるの?
自己負担金ない人なら、積極的に署名してもらおうとか思ってるの?
会社が算定しろっていうからするの?

 


バカなの?
そんなん、かかりつけちゃうやんけ!!

と、怒りが湧いて湧いてしょうがない。

 

もう、突っ込みどころ満載の制度なんです。

そもそも、複数の医療機関の薬の相互作用とか、似た薬効の薬が出ていないかとか、残薬の有無、処方薬の減薬の可能性って、かかりつけ薬剤師だろうがなんだろうが、薬剤師がやるべき仕事です。
当たり前に。

その、やって当たり前の事が正当に評価されるべき、と、そういう理由でお金をもらうのならまだわかる。

 

だったら、実際に医療費の削減に寄与した場合や、患者さんになんらかのメリットがあった時のみ算定できるようにすれば良いと思うんです。
今の制度だと、かかりつけ薬剤師が薬を患者さんに渡した時に算定できてしまい、署名してもらったもん勝ち、みたいになっている。

 

目の前にいる患者さんのメリットは何か。
この人がどうしていきたいか。
そこを真剣に考えて、真剣に説明して、理解してもらって算定しているケースがどのくらいあるんだろう。
よくわからないままにサインして、結局薬は複数の医療機関かかってもそれぞれの門前に行く人が後を絶たないのは何故なのか。

患者さんも、医者に行けば医者が病気を治してくれると思っている人が多すぎる。
なんでもっと、自分の事を真剣に考えないんだろう。

 

2016年の法改正も、2018年の法改正も、調剤薬局には厳しい内容の法改正でした。
調剤薬局の利益が下がる。
当然、会社は積極的にかかりつけ薬剤師指導料を算定しろという。


そりゃこうなるよね、という結果になってしまっています。

 


こういう大きな物事は、結果からフィードバックして変えていくのに時間がかかるのは、わかります。
そのために、2年に1回法改正がある。

 

さらに、医療業界も機械化やAIの登場でどんどん進歩し、“人がやるべき仕事”が変わっていくのは目に見えています。
そこにも対応できるかどうか。
今後どうなっていくかに、期待しています。


私も、薬剤師としてどういう風に関わっていくのが良いのか、考えていこうと思います。

 

お題「どうしても言いたい!」